感染症拡大を防ぐために人々の接触機会を減らすための措置が講じられました。なかでも在宅措置は、高ストレスであり、運動不足となりがちで、精神的・身体的健康に打撃を与える可能性が高いことを警告する声明や報告が多く出されています。
私たちのメッセージ
「外に出て、運動をして、自然とつながり、集まらず、 自分の居場所を見つけてください」
この感染拡大の解決方策の一つとして、公園は絶対に不可欠な役割を担っています。
感染症拡大のための外出自粛の意図は、感染につながる濃厚接触の機会を減らすことであって、身近なエリアでの運動やリフレッシュを妨げるものではありません。感染症の拡大防止を行いながら、非感染症の予防にも努めることが社会や周りの人たちを守るうえで必要なのです。
以下に、各専門団体、学会等の声明や発表を記します。
感染症の拡大防止と非感染症の予防
■2020/04/02 The COVID19 International Parks Expert Roundtable
医学研究から、都市生活において自然がいかに重要であるか、公園やオープンスペースへのアクセスが人間の生存にどのように「自然治癒」をもたらすかを理解しています。都市公園の重要性に関する共同声明を発します。
The COVID19 International Parks Expert – Initial Statement
円卓会議が作成した提言 「復活への道:Pathway to Recovery」
The COVID19 Pathway to Recovery
■2020/04/10 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター
新型コロナウイルスと子供のストレスについて:新型コロナウイルス感染症の拡大で、子どもたちは多くのストレスを抱えています。ご家族もそうです。ストレスによって、子どもたちにどのような反応が出てくるのか、大人がどう子どもたちと向き合い、どのような距離を取ればいいのか、当センターこころの診療部リエゾン診療科のスタッフがまとめました。
https://www.ncchd.go.jp/news/2020/20200410.html
■2020/04/20 日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会
Q:子どもは外出や友達と遊ぶことを避けたほうが良いでしょうか?
A:子どもにとって遊ぶことは、心身の発達においてとても重要です。感染のリスクを下げるために以下のことを守れば、外出や子ども同士の遊びは可能です。子ども達の屋外、屋内の遊びについての注意事項は下記の資料も参考にしてください。
http://kodomo-qq.jp/jiko/index.php (日本小児科学会 こどもの事故と対策)
■2020/04/21 文部科学省初等中等教育局長
新型コロナウイルス感染症対策のために小学校、中学校、高等学校等において臨時休業を行う場合の学習の保障等について(通知)
全国どの地域においても一定水準の保障された学校教育を行うことは、家庭や地域の経済的・社会的状況等にかかわらず、子供たちに教育の機会均等を確保する上で重要な役割を有している。
新型コロナウイルス感染症に起因する様々な悩みやストレス等に関し、必要に応じて養護教諭やスクールカウンセラー等による支援を行うとともに、相談窓口(「24 時間子供SOSダイヤル」や各自治体において開設している相談窓口等)を適宜周知したり、設置したりするなど、児童生徒の心のケア等に配慮すること。 別添に、運動取組カードが詳しい資料として記載されている。
(2文科初第154号 通知 令和2年4月21日)
■2020/07/29更新 スポーツ庁
「新しい生活様式」として中長期に渡り感染症対策と向き合う中で、身体的及び精神的な健康を維持する上では、体を動かしたり、スポーツを行うことが必要です。
特に、中高年齢者については、体力の低下、生活習慣病等の発症や生活機能の低下(骨や関節、筋肉等の運動器が衰えるフレイルや、ロコモティブシンドローム、認知症等)をきたすリスクが高まります。 このため、意識的に運動・スポーツに取り組んでもらうことは、健康の保持だけでなく、将来的な要介護状態を回避するためにも有効です。
① 屋内(自宅)で行える運動・スポーツ(主に中高年齢者を対象とした体操等)の実施を推進するための好事例を紹介
② 安全にウォーキングやジョギングに取り組んでいただけるよう 屋外で運動・スポーツを行う場合に配慮いただきたいポイントを取りまとめています。 感染拡大を防止しつつ、安全・安心に運動・スポーツに取り組んでいただくよう、お願いいたします。
▼ 全世代共通の基本的な考え方
▼ 子供(未就学児、小中高生)
▼ 中・高齢者
▼ 競技団体・アスリート
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop05/jsa_00010.html#001
■2020/03/18~ 一般社団法人日本産業カウンセラー協会
新型コロナウイルスによる不安やストレスなどの心の問題に対処するために
新型コロナウイルスの感染拡大により、不安やストレスを感じる方も多いと思います。働く人やそのご家族のこころの健康、キャリア開発、職場環境改善等を支援する産業カウンセラーから「新型コロナウイルス感染症」に関連して、心身の健康をどう維持していくか、対処法や留意点についてお話しさせていただきます。(以下抜粋)
・ストレス予防の観点からのコロナウイルス予防と対処法 <2020/3/19>
・新型コロナウイルスに対する心と体の免疫力をつける<2020/4/13>
・運動不足を防いで新型コロナウイルスとの長期戦に臨む<2020/5/8>
https://www.counselor.or.jp/covid19/tabid/505/Default.aspx
■2020/04公開 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
新型コロナウイルスによる生活習慣への影響 (要約)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(大流行、感染拡大)に対応し現在、「テレワーク」(在宅勤務)を採用する企業が急速に増加しています。このことで、身体活動量の低下がみられます。身体活動量の減少は多くの疾患リスクの増加につながります。例えば、肥満、肥満症、メタボリックシンドロームやフレイル、あるいは糖尿病、脂質異常症、高血圧、骨粗鬆症、サルコペニアなどの生活習慣病は、いずれも身体活動量が少ないことがそれらの発症および発症後の進行にかかわります。COVID-19による重症化のリスクとしても、肥満や一部の生活習慣病が指摘されています。
http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/opinion/001.php
■2020/04公開 特定非営利活動法人 日本高血圧学会
在宅勤務が推奨されておりますが、運動不足、生活習慣の乱れがないように気をつけましょう。適切な生活習慣を維持することは高血圧症治療の基本です。緊急事態宣言下でも、日常
生活の「屋外での運動、散歩」は制限されておらず継続可能です。
https://www.jpnsh.jp/corona.html
・【YouTube】日本高血圧学会がおくる 実地医家のための高血圧とCOVID-19対策
新型コロナウイルス感染という感染性疾患のパンデミックが、高血圧など非感染性疾患(Non-communicable disease)のパンデミックも引き起こすとの予想のもと、感染性疾患と非感染性疾患の融合、ボーダレスな生活習慣病診療の必要性を訴える。(2020.05)
https://www.youtube.com/watch?v=mi9cECvTJ4A&feature=youtu.be
■2020/03/13 一般社団法人 日本老年医学会
新型コロナウイルス感染症は、高齢者や基礎疾患がある方は重症化しやすいことが明らかになっています。(中略)人が多く集まる場所を避けることなどが言われており、家に閉じこもりがちになりますが、高齢者にとっては合わせて「動かないこと(生活不活発)」による健康への影響が危惧されます。「生活不活発」により、フレイル(虚弱)が進み、心身や脳の機能が低下していきます。
https://jpn-geriat-soc.or.jp/coronavirus/index.html
■2020/5/27 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
高齢者のための在宅活動ガイドを作成 -外出自粛による不活発予防に向けて-
新型コロナウイルス感染症による外出自粛により、生活が不活発になって、心身機能が低下する高齢者が増えることを懸念し、このような状況においても、できるだけ健康な生活が送れるよう在宅活動ガイド 2020(Home Exercise Program for Older People 2020 : HEPOP 2020)を発刊しました。このガイドは、気づかないうちに心身の機能が衰えないよう、個々の機能に応じて自宅で実践して頂ける運動や活動のメニューを紹介しています。
https://www.ncgg.go.jp/hospital/news/20200527.html