私たちの想い

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理念

公園からの健康づくりネットが目指すところ

いまや、日本の国民医療費は年間40兆円を超えました。日本の平均寿命は男性79.55年、女性86.30年に達する※一方で、不健康な期間が男性9.13年、女性12.68年あると言われます。公園からの健康づくりネットは、少しでも健康寿命を伸ばし、生活の質(QOL)を高められるよう都市公園を活用する提案をしていきます。

『公園に行けば、いつも誰かが運動をしている。それを見るのも楽しいし、やろうと思えばいつでも参加できる。ときどき、見られる側になるのもちょっと恥ずかしいけどうれしい。公園には健康づくりの仲間がいて、おしゃべりするだけで元気になる。公園は健康な暮らしにはなくてはならない存在。』

公園からの健康づくりネットは、そんな公園づくりを目指しています。

※平成22年国勢調査より

健康づくりに役立つ公園

公園は、こんなにも健康づくりに適しています。
・公園は、いつでもだれでも、広場や健康器具も自由に使える、屋外ジムです
・公園は、健康づくりを通じて出会いとおしゃべりの輪が広がる、交流の場です
・公園は、気になるみんなの楽しみ方も丸見えの、透明な体育館です
・公園は、健康情報やまちの情報がいっぱいの、情報ステーションです
・公園は、健康づくりの悩みや相談にも乗ってくれるスタッフのいる、なんでも相談室です
・公園は、きれいな花や緑があってオープンな、快適空間です

公園からの健康づくりネットは、全国10万ヶ所の都市公園で公園管理者、行政、研究機関、医療機関、ヘルスケア産業、地域企業、金融機関、健保組合などさまざまな健康ネットワークを広げます。

公園からの健康づくりネットの考える健康

公園からの健康づくりネットの目指す「健康」とは、「病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」※です。
この健康に働きかける「健康づくり」とは、一人ひとりの肉体や精神、社会への関わりについての状態を整え、満たすことを目指す取組です。

※世界保健機関憲章前文より

パークマネジメント淡路宣言2015

私たちの前身である「大阪発、公園からの健康づくり」は、国際シンポジウム「パークマネジメントの未来」―魅力ある公園とその経営―(2015.5.13-17 兵庫県立淡路夢舞台国際会議場)の開催に協力しました。
この国際シンポジウムでは、公園が人々の健康にとって不可欠であることを再確認し、公園における健康への役割を理解し、展開していくための宣言が採択されました。
この「パークマネジメント淡路宣言2015」は、私たち一般社団法人公園からの健康づくりネットの設立の原動力のひとつとなっています。
私たちは「パークマネジメント淡路宣言2015」を支持し、公園からの健康づくりを推進します。
「パークマネジメント淡路宣言2015」はこちらからご覧ください。

理論

一人ひとりにあった強度の運動を

人はそれぞれ適切な運動強度が違い、また同じ人でもコンディションやトレーニングの継続で変わります。効果的に運動を継続し、成功体験を得るためにはその人自身に合った運動強度の運動を選ぶことが重要です。これは乳酸閾値という息が上がる手前の運動強度、すなわち最大酸素摂取量の2分の1程度の運動であり、肉体的にも精神的にも負担なく体力向上が図れます。

運動で最大酸素摂取量を増やそう

私たちの体は筋肉の運動が続くあいだ、酸素を身体に取り込んでエネルギーをつくります。酸素摂取量は時間の経過とともに増加しますが、運動の強度が上がっても酸素摂取量は増加しない部分が出現します。これが最大酸素摂取量で、個人における生理的な限界を意味します。
最大酸素摂取量が高い人ほど、生活習慣病の発症率が低いことが研究で明らかにされており、最大酸素摂取量の2分の1程度の運動強度を5メッツ以上に保つことが、健康を維持する上での目安となります。

さあ、はじめよう!「ニコニコペース」

最大酸素摂取量の2分の1程度の運動強度は、ちょうど乳酸が体内で増えない程度の強度、すなわち乳酸閾値の運動強度とほぼ同じです。いつまでも運動を続けられるこの乳酸閾値での運動を、ニコニコペースと呼びます。強い強度の運動を行わなくても、この程度の軽強度の運動で持久力の向上に効果があることが近年の研究で明らかにされています。
ニコニコペースの運動を続けることで生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)の改善に効果がみられ、そのほか脳機能(脳の働き、海馬の衰え、認知症、うつ)の改善、ある種のガンの予防にもつながります。

ニコニコペースのエクササイズ、スロージョギング

ニコニコペースの運動であれば、どんな運動でも効果がありますが、多くのスポーツはいろいろな動きをともなうので、運動強度のコントロールが難しくなります。例えば野球などは守ったり、走ったり様々に運動の強度が変わります。そこで、一定の運動強度で継続できる運動の一つが「スロージョギング」です。スロージョギングは、基礎的なトレーニングとしてだれでも、どこでも、気軽に始められる運動です。スロージョギングで基礎体力を向上し、健康で元気なカラダを手に入れましょう。

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